ベッソンから久しぶりの新モデル、ソベリン969を試しました、
試奏のレビューと、特徴をまとめましたので、試奏時の参考にご利用下さい。
(一般的なBach 5Gを用いての試奏)
ソベリン969レビュー
スペック
- ベルサイズ 292mm
- 重量 4650g
- リードパイプ (プレスティージュタイプ)
- シャンク/ギャップ変換アダプター6点(細管/ミディアム2種/太管3種)
フィット感と構え
現行ソベリンのラインナップの967、968と比較すると、演奏時、最も異なるのは
構え/持ち方による、吹奏感(唇との接地感)。
969はリードパイプがプレスティージュタイプ(下図左矢印の角度)が採用された事で、左肘を前に出すスタイルの方にはフィットするでしょう。
(脇とかに抱えるのが好みの方は967、968、Neoなどがフィットするのでは?)
アダプターとギャップについて
リードパイプの次の特徴は、シャンクアダプターの採用。
その前に、まずギャップを聞いたことがない方へイラストで解説。
日頃マウスピースの差し込み口(シャンク/イラスト黄色部)
をレシーバーに刺します。この時、レシーバー奥のリードパイプ(イラスト右)まで、いくつかの理由で数ミリの隙間が設けられ、この隙間をGap ギャップと呼んでいます。
この隙間(ギャップ)の大きさにより、演奏時の抵抗感、持久力、また発音時の反応が変化します。(アダムスやサクソルンメーカーが採用済み)
969付属のアダプターに記るされる刻印はこのような意味を持ちます。
例/L1(Large shank のL / 1mmのギャップ)
L2は2mmのギャップ、L3は3mmのギャップ。
アダプターによる変化 (L2を基準として)
L1 特にペダル音域の反応が良い/ハリ感のある響き(968Jより)
L3 ふくよか、たっぷりした響き(フリューゲル的)/音の出だしが丸い(タンギングが破裂する方にはサポートになるかも)
(L2はL3に近いキャラクターです)
このギャップによる変化もありますが、この2分割にするためにアダプター部の素材の肉厚が通常より厚い(重い)ので、そのあたりの影響も969の特徴にありそうです。
レシーバーへはボルトオン
ソベリンシリーズ特徴のまとめ
967 広がりある響き、強奏時も余裕のある音色
968J ハリのある響き、金管らしく割れる音色まで、多彩な表現
New 969
- 節度のある広がり方、深みも加わった響き、まろやかな音色
- 構え方がプレスティージュ/Willsonのスタイル
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