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チャイルズ氏 レッスンまとめ

先日ディヴィッドチャイルズ氏のレッスンを受講する機会がありましたので、まとめ記事にしておきます。 今回は叔父に当たるニコラスの為に書かれた作品より、ゴーランドの二番、第三楽章を演奏。 1,2がかなり長く、暗いイメージが続く中、この最終楽章は底抜けに明るく、かつ他で使用されたモチーフが集約されるゴーランド晩年の作品に相応しい深い内容となっています。

まず、前半にあるストレートミュートのセクションでは、その後に控える、ミュート無しの音量に聞こえるように、mfをしっかりと演奏し、ミュートの金属音が、ユーフォの柔らかい音質と対比する意識を持つ、決して弱くならない事が一点。 この曲はすべての楽章を通し、強弱が演奏者まかせになっているので、細かい表情を大胆につける、特にこの楽章は大きくA.Bの2つのテーマが調性を変え出てくる単調な構造なので、キャラクターを大胆に変えるとの指摘。

展開部では2楽章のモチーフが転調した物が使用され、音価の長いフレーズが用いられており、このビブラートの掛け方をボールにトップスピンがかかるように、との比喩を氏が解説。一定の時間内で振幅を加速、変速させて、音色のカラーで、表現するユニークな方法を提案。 今回感じたのはこの曲はこうすべきという進め方でなく、その奏者に合った方法をアシストするような進行で、指導方も世界的にこれまでと変化があるように感じました。