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コンクール前 バジングについて1/2

吹奏楽コンクールまでおよそ1ヶ月となりました。課題曲、自由曲も決まりそれぞれの曲中で難しい箇所が見えてくる時期でしょう。

今回は指導先でよく見受けられるバジングについて、取り組み方が間違っている練習方法についてその本来の効能と正しい方法を解説します。

個人レッスン開始15分程度の、音だしの時間で音色はもちろん、構え方から、身体の動きを観察して、指導、アドヴァイスを行なう方向性を決めていきますが、近年では90%の学生達が楽器を演奏するまえにバジングから入る傾向が多く見受けられます。

|バジング音より大切な要素


<用意するもの3点>(マウスピースは暫く必要ありません)

  1. 10cm以上のレシートまたは薄く細長い紙。
  2. 鏡(手鏡)
  3. 正しい音程の出るチューナー又はキーボード

皆さんレシートのような細長い紙を顔の前15cmあたりに持ってきましょう。

ろうそくやマッチの火を消すつもりで、そのレシートに息を吹きかけるとどうでしょう?レシートが息の流れにのって前方へ動きますね?

その時多くのひとは口をすぼめ、上の歯と下の歯に少し隙間が空いているはずです。

このすぼめた唇の形はハイBb以上の高音を出す際イメージを持つととても安定し、かつ唇を傷めにくい状態になります。

|信念と我慢


では息を吹きかける際バジングの音は出ましたか?ほとんどの人は出ないはずです、なぜなら、上、下両唇の真ん中に大きな穴があるからです。唇を振動させるにはこの穴を演奏する音程の高さに準じて閉じていく作業が必要ですが、最も大切なのははじめに行なった息が真っすぐ通る穴を確保する事です。

音色がこもる、くすむという点で悩まれている方は、この息の通り道を閉じる作業を上下から押しつぶすようにしていませんか?

この穴を適度に閉じるには唇を少しずつ横方向に引いて(張りをつくる)調整します。

すなわち楽器演奏での唇の状態はまず寄せる(ユの発音)<>引く(イの発音)という反する動きの絶妙なバランスからなりたっています。

もう一度レシートを顔(口)の前に置き、息の流れを見ながら唇の両端をひきつつ、穴を細くしていきましょう。唇の柔軟な方なら、レシートが前方で傾きながらバジングの音がなるはずです。

|バジングの音色?


振動音が鳴らない人はここで上下に閉じる癖がでるので我慢が必要です待つのです、何日か音が出るまで待ちましょう、さながら庭に花の種をまいて、双葉がでるまで待つ感覚です、一見何も起こってないようですが、きちんと水やりと日に当てると芽は育つ様に口唇筋の細胞と神経が繋がります!

振動音のイメージは夜寝る前に聴こえる蚊のブーンという高く、決して大きくない音です。

キーボード等でチューニングBbあたりを基準にはじめると良いでしょう。この状態でマウスピースにつけるとかなり大きな音になり、最終的にユーフォニアムで演奏するととても豊かで伸びのある響きが得られるでしょう。

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