レッスンにおいて視覚からの理解に重点を置いて指導しています。
今回は呼吸時の身体の動きと仕組みをイラストで一緒に見ていきましょう。
横隔膜ともう一つ
呼吸と連動して横隔膜が上下するのは、多くの方がご存知でしょう。
今回はイラストを見ながら重要な点を確認しましょう。
息を吸った際、脇腹、おへそ、下腹部がふくらみます。当たり前ですが、空気が入っているわけではありません。
下のイラストで水色の部分が内蔵を包んでいる場所(腹膜)で、
この真上に位置するのが、Diaphragm(横隔膜)です、意外と上に位置しています。
息を吸うと、横隔膜が下がり(わずか数cm)腹膜を押し下げ、空いたスペースに逃げようとして、骨の枠がない、おへそ辺りへ膨らみます。この辺り頭のイメージとずれている方は、両手で色々な箇所を触りながら、確認しても面白いでしょう。多くの人は呼吸の際、肋骨の膨らみに左右差があります。(身体のコリの原因)
図1
管楽器奏者にとって大切なのは、息を吐く(発音)際の身体のシステムで、
実は横隔膜とペアで一緒に動く器官があります。
骨盤低筋群の意識
イラスト下部のピンクの器官Pelvic floor mus.(骨盤低筋群)に注目しましょう。
特に大音量、高い音域で、息に高い圧力が必要な際、この骨盤低筋群を活用すると上手くいきます。吐く時に高い位置の横隔膜と低い位置の骨盤低筋群が共に動く事を感じましょう。
図2
エクササイズ1
お尻をつかずにしゃがんで両腕で両ひざをかかえる。
この姿勢で、ゆっくり呼吸を繰り返すと、お腹、お尻、太ももが一緒に動きます。
この感覚を立っても感じると演奏に変化が出ると思います。
エクササイズ2
息を長い時間吸います。胸も膨らみ、肩も上がるまで、一杯にします。
20〜30秒息を止めます。
腹部にハリ感(重み/力み)を感じると思います。
この力みを保ちながら、演奏すると、吐く際に、身体が持つ自然に吐く機能が働き、
スタミナの改善にも繋がります。
特にロングトーンの始めの数拍はこの自然エネルギーに頼り、少しずつ、肋骨の収縮、お腹の筋肉等を動かして見ましょう。
上手くいくと、下腹部→おへそ上部と2段階で使えます。
(場合によって、おへそ凹む→胸部拡張が上手く人もいます)
最後に
金管の名手らが、息はお尻まで吸う、吐く時に太もも、お尻に力を入れる等、一見???なアドバイスがありますが、科学的に見ると、あながち間違いでは無いと思います。感覚のお話しなので、骨格、体重差もあり、全員で共有出来ませんが、今、上手く行かない方は是非意識して練習しましょう。
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